末梢性顔面神経麻痺の原因

その他(先天性および後天性)の麻痺

 末梢性顔面神経麻痺を引き起こす先天性疾患として、次のようなものが挙げられます。

1、先天性のもの

第一、第二鰓弓症候群(Hemifacial Microsomia)、口角下制筋形成不全、トリーチャー・コリンズ症候群、メビウス症候群、などの先天性疾患に加え、鉗子分娩等による分娩周期外傷では、生まれつき麻痺の症状が出現することがあります。特に、両側性顔面神経麻痺があるメビウス症候群は、顔面に全く表情が無いのが非常に特徴的です。

2、後天性のもの

糖尿病、アルコール性ニューロパチー、重症筋無力症、ウェゲナー肉芽腫症、高カルシウム血症、ポルフィリン尿症、甲状線機能低下症、サルコイドーシス(ヘールフォルト症候群)、膠原病、メルカーソン・ローゼンタール症候群、などの全身疾患でも麻痺の症状が出ることがあります。この他には、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、ギラン・バレー症候群、フィッシャー症候群、球麻痺、などの神経疾患で、症状の一つとして顔面神経麻痺の症状が出ることもあります。しかしこれらは、ベル麻痺やハント症候群に比べてはるかに稀なものです。

 

 

前の話題:耳性麻痺

次の話題:【顔面神経麻痺の治療】 薬物療法

 

このページの最初に戻る


杏林大学医学部 形成外科・美容外科のトップページへ戻ります

形成外科についてのご説明

杏林の形成外科の特徴

受診にあたって

 

形成外科レジデント募集


杏林大学医学部
形成外科・美容外科

〒181-8611
東京都三鷹市新川6-20-2
TEL:0422-47-5511(代表)
FAX:0422-46-6138(医局)